さまざまな身体の機能障がいにおいて、音楽におけるリハビリを目的とした音楽療法があります。(全国的には主にリハビリテーション病院内やリハビリ訓練を目的とした施設で、専門職として音楽療法士が他職種と連携して実施している所があります。)
①歌唱活動における発声や息継ぎ(ブレス)、リズムやハーモニーにのせて歌う、リズムに合わせて体操する(運動中枢へ働きかける)により心肺機能や身体機能を高めます。②歌うことで口腔・咽頭・喉頭・発声器官を刺激し唾液の分泌を促し、舌の運動へ働きかけるため、口腔機能や嚥下機能を高める目的とした歌唱活動は有効的です。又、失語症や構音障がいなどのリハビリとして、脳の機能や発語や発声機序へのトレーニングとなります。③楽器活動では、楽器を見る、触れる、握る、振る、叩く動作やそれらの音色や振動等により身体の各器官への認知・刺激として伝わるほか、関節可動域訓練にも応用的に利用されています。④認知症に働きかける音楽。音楽活動により昔の記憶がよみがえり(回想法)、記憶中枢へ直接的に刺激をすることから認知症の維持、改善へ有効的です。また、拮抗運動・コグニサイズなどのトレーニングも認知症プログラムとして近年実施されています。その他、さまざまな機能回復訓練として目的をもった音楽療法が行われています。